高血圧治療薬のメインテートについて

高血圧を治療する薬にはたくさんの種類がありますが、その一つがメインメートという薬です。
この薬は、高血圧症の治療薬のなかでもβ遮断薬に分類される薬になります。
また、β遮断薬としてもいくつかのタイプがあり、メインメートはとくに心臓の負担が少ないことが特徴となっています。

メインメートの有効成分は、ビソプロロールフマル酸塩です。
ビソプロロールフマル酸塩は、心臓の組織のなかにあるアドレナリン受容体のうち、β1受容体を遮断するという働きを持っています。
身体のなかでアドレナリンが分泌されると、心臓にあるβ1受容体が刺激されて心拍数が上がり、血圧が上昇することになります。
ビソプロロールフマル酸塩はこれをブロックしてくれるため、心臓の脈拍数を抑えて血圧を下げることができます。

β遮断薬であるメインメートは、高血圧症のほか、狭心症や不整脈などの治療薬としても使われています。
この薬は、有効成分であるビソプロロールフマル酸塩の血液中の半減期が長いことも特徴となっています。
ビソプロロールフマル酸塩の半減期はおよそ8時間~9時間ほどです。そのため、通常は1日1回の服用だけで十分な効果を得ることができます。

メインメートは副作用の少ない薬ですが、飲み始めのころには倦怠感やめまいなどを感じることがあります。また、徐脈や低血圧になることがあります。
もし心拍数が下がり過ぎるようであれば、病院を受診して医師の診断を仰ぐ必要があります。
重い副作用が出ることはあまりありませんが、まれに呼吸困難を起こしたり、心不全になる人もいます。

薬の飲み合わせによっては、副作用が強く出てしまうこともあります。
とくに他の高血圧治療薬を飲んでいる場合や、抗不整脈薬を飲んでいる場合などは、徐脈が起きやすくなります。
また、血糖値を下げる薬を飲んでいる場合には、血糖値が下がり過ぎることがあります。
そのため、薬にたいするアレルギーや持病のある人は、事前に医師や薬剤師などによく相談したほうが良いと言えます。

メインテートは心臓の負担を軽減する治療薬

身体のなかにあるアドレナリン受容体には、α受容体とβ受容体という2つの種類があります。
また、それぞれの受容体にもいくつかのタイプがあり、α受容体にはα1~α2、β受容体にはβ1~β3というものが含まれています。
心臓の組織のなかにあるのは、このなかのβ1受容体です。
また、アドレナリン受容体のうちβ2受容体は、血管や気管支のなかに存在しています。

メインメートは、β遮断薬のなかでもβ1受容体のみに作用する薬になります。
そのため、β2受容体の遮断効果を持っている薬にあるような、末梢血管の循環障害の副作用が起こりません。
β1受容体だけに働くメインメートは、この副作用によって心臓の負担が増すことを防いでくれます。
さらに気管支への影響も少なく、喘息や息切れなどの副作用を起こしにくくなっています。

また、メインメートはISA活性を持たない薬です。
ISAというのは、内因性交感神経刺激作用のことで、薬に含まれている有効成分によって、逆にβ受容体が刺激されてしまうという働きのことです。
アドレナリンが分泌されると、心臓のβ1受容体が刺激されて脈拍が上がることになるのですが、ISA活性のある薬では、アドレナリンが存在しないと、逆に心臓のβ1受容体に働きかけて心拍数を上昇させてしまうのです。
メインメートはISA活性を持たないため、内因性交感神経刺激作用によって心拍数を上昇させるリスクがありません。

これらの効果によって、メインメートは心臓への負担が少ない薬となっています。
心臓の脈拍数が下がれば、それだけ心臓の筋肉にかかる負担も減るため、心不全や狭心症になるリスクも軽減してくれます。
病状によっては、慢性心不全を治療するための薬として使われる場合もあります。
また、不整脈などの症状も防ぐことができます。