高血圧の原因と治療薬オルメテックの副作用について

喫煙や運動不足、メタボリック・シンドロームなど、高血圧になる原因は人によって様々です。
病気や薬の服用によって血圧が上がる人もいます。
肥満や喫煙など生活習慣が原因となって血圧が上がるものを一次性高血圧と言い、薬の服用や病気が原因となって血圧が上がるものを二次性高血圧と言います。

一次性高血圧になる人では、原因がはっきりと分からないことが多いのが特徴です。
喫煙は交感神経を刺激することによって血圧を高くすることが知られていますが、そのほかにも塩分やコレステロールの取り過ぎによっても血圧が高くなることがあります。
また、生活習慣が乱れていたり、ストレスや過労が原因となって血圧が上がることもあります。
加齢や遺伝なども一次性高血圧の原因となります。

二次性高血圧では、内臓や血管の病気によって血圧が上がります。
腎機能が低下している場合には、血液中の水分や塩分を体外に排出する働きが弱くなってしまうため、血液の量が増えて血圧が上がることになります。
血圧を上げるホルモンやタンパク質などが多く出過ぎてしまう場合もあります。
また、病気が直接関わっているわけではなくても、副作用として血圧を上げてしまう薬もあります。

オルメテックは、血圧を上げる働きを持っているタンパク質であるアンジオテンシンIIの働きを妨げる薬です。
このような薬は、アンジオテンシンII受容体拮抗薬と呼ばれています。
身体が血圧を上げようとする仕組みには、レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系というものが関わっています。
オルメテックは、この仕組みのなかでアンジオテンシンIIがその受容体に結合することを妨げます。

この薬のよく知られている副作用としては、頭痛やめまい・だるさなどがあります。
これらの症状は血圧が下がり過ぎることが原因となっているので、頭痛やめまい・だるさが強く出るようなときには慎重に使用するようにしてください。
とくに高齢の人や腎臓の悪い人、他の薬をいっしょに飲んでいる人、アレルギーのある人は注意が必要です。
まれなケースとしては、肝機能障害が出たり、血管にむくみが起きることもあります。

オルメテックには咳の副作用ほぼ無い

高血圧症を治療する薬のなかには、咳や喘息などの副作用が起きやすい薬がいくつかあります。
アンジオテンシンII受容体拮抗薬以外の主な高血圧症の治療薬としては、ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)やβブロッカー(交感神経β受容体遮断薬)と呼ばれるタイプの薬があります。
この2つの薬は、気道や気管支に働いて咳や喘息などの副作用を起こしやすいという特徴があります。

ACE阻害薬は、体内でアンジオテンシンIIが作られるのを妨げることによって、血圧の上昇を防ぐ薬です。
しかし、ACE阻害薬の有効成分にはこの他にも様々な働きがあり、身体のなかでブラジキニンやサブスタンスPと呼ばれる物質を作り出してしまいます。
ブラジキニンやサブスタンスPは、のどや気管を刺激する働きを持っているため、空咳の症状を引き起こしてしまうのです。

また、血圧が上がる際には交感神経を刺激するホルモンであるアドレナリンが関係していることもあります。
βブロッカーというのは、心臓にあるアドレナリンのβ受容体を遮断することによって心拍数を低下させ、血圧を下げるタイプの薬です。
しかし、アドレナリンのβ受容体は血管や気管支などにも存在し、一部のβブロッカーは気管支にあるアドレナリンのβ受容体にも作用しやすくなっています。
そうすると、気管支が強く収縮してしまうため、喘息や空咳などの副作用を起こしてしまうのです。

オルメテックを含むアンジオテンシンII受容体拮抗薬には、このような働きはありません。
アンジオテンシンII受容体拮抗薬は気道や気管支などに働きかける作用がなく、喘息や咳などの副作用を起こすことはほとんどありません。
そのため、持病として喘息にかかっている人や、風邪などで気管支炎の症状が出ている人でもオルメテックを使うことができます。